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暮らしとふなずしの関係

琵琶湖の周囲には稲作地帯が広がっており、その地域の食生活は豊かな米と淡水魚の組み合わせを軸に構成されています。琵琶湖周辺では湖漁を食べることにより日本の伝統食では不足しがちな良質なタンパク質の供給が図られ、地域の人々の健康の維持増進に大きく貢献してきました。
琵琶湖で獲れるほとんどの魚がなれずしにされます。ニゴロブナ、ゲンゴロウブナ、ビワマス、コイ、アユ等ですが、湖魚はそれぞれ大きさも肉質も違っており、出来上がりの味にも個性が出ます。琵琶湖の地域の人々にとってなれずしは「お米発酵させた魚の漬物」です。
淡水魚は海産魚に比べて保存性が悪いことから、古来貯蔵法に工夫が重ねられてきました。琵琶湖では春から夏にかけて集中して魚が獲れます。それらを腐らせずに保蔵し、味覚を楽しむ方法として米で乳酸菌を増殖させ、魚を発酵させるふなずし法が採用され、普及しました。琵琶湖周辺のなれずし文化は、生活への密着と近代化された食生活の中で、徐々に技術が洗練されつつ継承されていることが注目されます。
ふなずしは高タンパク質、高ミネラル食品であると同時に乳酸菌による発酵食品であることから、菌体や発酵代謝物など三次機能が期待される成分が含有されており、整腸作用や免疫力の向上などの働きが期待されます。
琵琶湖周辺の人々はこれらの効果を経験的に知っており、風邪やおなかの調子が悪い時にふなずしを食べて治してきました。実際に言い伝えられている食べ方と効果は次の通りです。
1.疲れた時に食べると体が楽になる。
2.夏パテのときに良い。
3.腹痛のときに食べる。
4.おなかの具合が悪い時、おかゆに入れて食べる。
5.おなかの調子が悪い時ふなずしのすし飯をたべると良くなる。
6.下痢に良い。
7.腹の掃除にいいので、一日三切れほど食べている。
8.食欲増進。
9.風邪をひいた時、ふなずしを熱湯に入れて汗を流しながら食べる
10・ふなずしの汁を飲むと風邪が治る。
11.体が温まる 。
12.体の冷える寒い冬にネギ、ショウガ汁、カツオ節を入れたふなずし汁を食べる 。